新規採用職員(新人公務員)の配属先ってどうやって決めるか知りたい
春から公務員になるんだけど配属先っていつ分かるの?
公務員試験の成績と配属先に関係はある?
という方にオススメの記事です。
まずは公務員試験に合格された皆さん、おめでとうございます!!
春から始まる公務員としての生活やどんな部署に配属になるのか気になっていますよね?
また、今公務員を目指して頑張っている方も1年目はどこに配属されるのか興味があると思います。
そこでこの記事では
・新規採用職員(新人公務員)の配属先の決め方
・公務員試験の成績と配属先の関係
・配属先の発表時期
・配属先の当たり外れ
を解説します。
この記事の筆者は政令市に勤務し、2年間人事異動に関わった経験と4年間新人採用に関わった経験があるので、この記事の信頼性の担保になるかと思います。
もくじ
新規採用職員(新人公務員)の配属先の決め方
1年目の新人公務員の配属先の決め方はとてもシンプルです。
新人の配属先を決める前に元々在籍している職員の配属先を決定し、異動や退職・休職等で空いた枠に新人を配置していきます。
これが新規採用職員全体の配属先の決め方です。
次はさらに詳しく一人一人の配置の仕方を解説していきます。
公務員試験の成績や面接と配属先の関係
空いた枠に新人を配置していくと説明しましたが、その時の順番や決め方も気になりますよね?
多くの方は公務員試験の成績(順位)を元に配属先を考えているのかな?と思っているかもしれません。
実際僕も「上位合格したからか分かりませんが、1年目からいきなり花形部署に配属になりました!」という内容を書いたサイトを見たことがあります。
しかし、公務員試験の順位と配属先には一切関係がありません。
公務員の仕事に全く役に立たない分野での暗記力や思考力を試す筆記試験や30分前後の面接でどの部署に向いているかどうかなんて分かるわけないからです。
しかし、それではどうやって配属を決めているのか知りたいという方の疑問を解決できないですよね。
そこで、あくまでも僕がいた自治体における新人の配属先の決め方を紹介します。
(新規採用者の配属を決めた経験のある方に話を伺った話がソースです)
激務に耐えられるか(耐えられそうか)
公務員は部署によって残業時間が過労死レベルの部署が存在します。
そんな部署に激務に耐えられない人を配属して体調を崩したり、休職されては誰も得をしませんよね。
そこで面接を通して得た情報をもとに以下のように配属先を決定します。
例えば
・体育会家の部活に所属していた人
・前職でバリバリ残業をこなしていた人
・メンタルが強そうな人
は激務な部署に配属される可能性が高い。
逆に
・体力がなさそうな人
・自信がなさそうでメンタルが弱そうな人
は激務な部署を避け、平均的な忙しさの部署に配属してまずは慣れてもらおうと配慮することが多い。
これらの情報は面接官が記入した採点シートに記載された情報と受験者の雰囲気を確認するために面接官の後ろに職員がいる場合があるのですが、その後ろに座っている職員のメモをもとに判断します。
ちなみに政令市の様々な部署の残業時間を元に激務ランキングを作成したので、気になる方はコチラの記事をご覧ください。
通勤可能かどうか
激務に耐えれそうかという基準に加えて通勤が可能かどうかも基準の一つです。
特に遠方から通ってくる人を班長からさらに離れた出先機関や支所に配属することは避けます。
また、小さな子供がいたり、家族に看病や介護が必要で一人暮らし出来ない人には通勤しやすい場所(とりあえす本庁)に配属するのが一般的。
この通勤可能かどうかや家族の状況については
内定者説明会等で聞いた内容
面接での「採用になったら通勤するか?」といった質問の回答
面接で話したプライベートの情報(公務員を目指す理由が結婚や家族の看病・介護)
を参考にする場合が多いので、聞かれた際は正直に答えるようにしましょう。
(注)面接での回答は面接後に事情が変わる場合や嘘をついているもあるので、参考にしない場合も。
ただし、内定者説明会で聞かれた際は正直に答えないと配属先で困るかもしれないので注意しましょう!
以上が新規採用職員の配属に関わった経験のある方の話を元にした「新人の配属先の決め方」です(自治体による違いや例外がありますのでご了承ください)
配属先の発表時期
次に配属先の発表時期ですが、これも自治体によって違いますが、現在在籍している職員の配属が決まった後に新人の配属先を決めるのは多くの自治体に共通しています。
そのことからも新入職員の配属先の発表は
早くても3月中旬以降(この場合は電話、メール等で個別連絡)
遅い場合は入庁当日
になる場合が大半です。
配属先の当たり外れ
配属先の当たり外れは本人の価値観によるので一概に言うのは難しいです。
ただし、残業は多いけど出世しやすい部署や残業や残業は少ないけど出世の可能性は低い部署などあるので、それは一つの基準になるかと思います。
また残業の多い部署は残業手当の額もすごいので、公務員だけどお金は欲しいという方にはオススメ。
これも先ほどと同様、コチラの記事が参考になるかと思います。
まとめ
・新人の配属先を決める前に元々在籍している職員の配属先を決定し、異動や退職・休職等で空いた枠に新人を配置する
・公務員試験の順位と配属先には一切関係がない
・面接や説明会を通して得た情報(本人の体力・雰囲気・通勤時間・家族の状況)をもとに配属先を決める
・配属先の発表時期は3月中旬(この場合個別に連絡)以降で入庁当日のこともある
・配属先の当たり外れは人それぞれだが、残業(残業手当)の量や出世できるかは部署により異なる
今回紹介した新規採用職員(新人公務員)の配属先の決め方は、実際に決めていた方に聞いた話をもとにしていますが例外は多々あります。
実際に僕は見た目も経歴的にも体力がなさそうなザ・理系人間で、しかも前職を持病(障害)が理由でクビになったことも伝えたにも関わらず激務な部署に配属になりました。
(病気も障害も乗り越えた経験・メンタルを評価した面接官が複数人いたせいだと、僕が受験した当時面接の司会だった課長から伺ったことはありますが)
また配属先の当たり外れに関しては、どの部署に配属されてもその部署なりのやりがいはあります。
人事として多くの職員を見てきた中で、一番大事なのは人間関係だなと個人的には思います。
人間関係が良ければ激務な部署でも耐えれますし、逆に楽な部署でも部署内でぎくしゃくしていると疲れるみたいです。
それでは最後までご覧くださりありがとうございました。
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