こんにちは、りょうたといいます。
今日は「公務員試験の面接で落ちる理由」について書こうと思います。
1年以上かけて勉強してやっと筆記試験を突破したのに、20分程度の面接で落ちたら悔しいですよね。
特に最近の公務員試験は面接重視の傾向が強いので、筆記でどれだけ高得点をとっても面接で不合格になることは珍しくありません。
でも、筆記なら参考書や予備校で勉強すればどうにかなるけど、面接はどんな対策をすればいいかわからない人が多いですよね。
そこでこの記事では
・公務員試験の面接で不合格になる原因TOP5
・不合格になる原因の対策・克服方法
を解説します。
ちなみに、僕は2年連続で地元の市役所の最終面接で落とされた経験があります。
しかし、落ちた原因を分析し、面接対策に真剣に取り組んだことで、地元の市役所だけでなく政令市を含め1年間で4か所の自治体から内定をいただきました(A,C日程、特殊な日程の自治体×2)
その後、政令市で10年間働き、そのうち4年間は採用(最終面接の司会や若手面接・集団面接等の面接官)に関わったことで、自分の対策は間違ってなかったことを再確認しました。
このような元々面接が苦手だった受験生としての経験と自治体で面接官として採用に関わった経験があるので、この記事の信頼性の担保になるかと思います。
もくじ
面接で不合格になる原因TOP5
公務員を目指す人はまじめな人が多いため、どうすれば面接で高得点を取れる(加点できる)のだろうと悩んでしまいがちではないでしょうか。
しかし、合格するのに大切なのは減点されるのを防ぐこと。
なぜなら公務員試験を受ける多くの受験生は面接を軽視していたり、面接が苦手な人が多いからです。
さらに公務員試験の面接は筆記試験での足切りが終わっているため倍率は2~3倍ととても低いですよね。
そのため減点を避ければ、そもそも数が少ない他の受験生が勝手に自滅するので、自動的にあなたが合格を手にすることができます。
だからこそ、不合格になる(減点される)ポイントを知っておくことが必要です。
具体的には以下の5つのポイントに注意しましょう!
・ネガティブな印象を与える
・コミュニケーション能力が低い
・面接のマナーを知らない
・回答がありきたり(どこかのパクリ)
・応募先のリサーチができていない
この5つのポイントのどれか一つに引っかかるだけで大幅に減点され、合格が遠のきます。
なので、思い当たるポイントがあればしっかり対策を練っていきましょう。
それでは1つずつ解説しますね。
ネガティブな印象を与える
面接官にネガティブな印象を与えてしまうとかなり高い確率で落ちます。
具体的には次の2つが危険です。
ストレス耐性がない
まずストレス耐性がないと判断されると落ちます。
なぜなら公務員はかなりストレスの溜まる仕事だからです。
手書き・印鑑文化のような古く非効率なやり方を続ける
働き方改革を国が推進しているのに長時間残業が改善されない
災害時には全く休めなくなる
市民からの理不尽なクレームに日々対応する
など挙げればきりがありません。
(理不尽なことが多い一方で、身分は保証されているので将来の不安はありませんが....)
実際の現場でもストレスで休職したり、退職する職員が多いですし、同期や後輩にも数人休職した人がいました。
年度途中での退職や休職があると人事計画が狂って、人手不足になり残った職員にそのツケが回ります。
そのため多少のストレスがかかっただけでつぶれてしまいそうな人を取りたくないんです。
リスクがある
「この人を採用したらリスクがある」と思われても落ちます。
具体的には「体調面での不安」「早期退職」「転職回数が多い」がよくあるリスクです。
<体調面での不安>
障害や病気など体調面での不安があることもリスクととられます。
障害や病気が原因で仕事の幅が狭くなったり、周囲が気を使う必要が生じ負担になるため。
もともと障害者枠での採用なら、周囲も準備ができていたり、障害の程度に合わせた業務を割り振ることが可能です。
しかし、一般の採用の場合は障害や病気などがある人の採用には少し奥手になります。
<早期退職・転職回数が多い>
前職や前々職を問わず、早期退職した職歴があったり転職回数が異常に多いとリスクととられます。
なぜなら、
「採用してもまたすぐに辞める・転職するのでは?」
「すぐ辞めてしまう、転職してしまうのはこの人自身に何か問題があるのかな?」
と面接官が考えるからです。
特に採用試験は多額の税金を投じて行うため、税金を投じて雇った人がすぐに辞めたり転職したりすると税金の無駄遣いをしたことになるので、とても慎重になります。
以上の2つのリスクが原因で落ちることは珍しいことではありません。
しかし、僕は2つのリスク(「持病のてんかん」と「2か月で退職」)を両方抱えたまま合格したので、面接官にリスクと感じさせないアピールができれば合格できるので安心してください。
今は健康であることや早期退職の理由を納得できるよう話せば大丈夫ですが、これはまた他の記事で詳しく解説します。
【「早期退職」や「体調面での不安」でも面接を突破できる方法】
コミュニケーション能力が低い
コミュニケーション能力が低いと判断されても大幅な減点です。
ここでは、非言語・言語と大きく2つに分けてコミュニケーション能力で減点されるパターンを解説します。
非言語コミュニケーションに問題がある場合
非言語コミュニケーションとは、言葉によらないコミュニケーションのことで具体的には見た目や話し方(話す速さや声の大きさ)など。
面接では特に第一印象が重要となるため、上述した視覚や聴覚からの情報、つまり見た目や話し方に問題があると致命的です。
ただし見た目といっても顔がかっこよかったり、きれいだったりということではありません。
身だしなみや表情に問題がなければ大丈夫です。
<身だしなみ>
身だしなみで大切なのは髪型と服装です。
髪型はボサボサでなく、さっぱりした印象を与えるものの方がいいでしょう。
性別に関係なく、のばしっぱなしはあまりオススメしません。
服装はスーツのサイズやシワ、靴が汚れていないか、男性ならネクタイは曲がっていないかなどで、そんなに厳しいものではありません。
<姿勢・態度>
姿勢や態度も大切です。
猫背だったり、無意識に手をいじったり、貧乏ゆすりなどは論外です。
このような姿勢や態度は意識しないと出てしまうものなので、普段自分は面接中にどんな姿勢や態度なのかを確認しておく必要があります。
これは予備校等での模擬面接でもいいですし、自宅で面接練習をしてその様子を録画するだけでも十分確認できるので、少なくとも一度は確認しましょう。
<表情>
面接は緊張するので表情が硬くなってしまうのは仕方がありません。
でもずっと無表情のままだと受験側はもちろんですが、面接官も疲れてしまいます。
少しでいいので笑顔を見せましょう。
タイミングとしては入室時の挨拶、自己紹介の時は笑顔を見せてOKです。
歯を見せてまで笑う必要はありませんが、多少微笑む程度でも面接の雰囲気がよくなります。
もちろん歯を見せて満面の笑みをして、あいさつをしたって問題はありません。
笑顔を作るのが苦手な方は事前に鏡で自分の笑顔を確認して、明らかに変だったら笑う練習をしてください。
自分では変か判断するのは難しいと思うので、鏡に映った自分の笑顔の写真を人に見せておかしくないか確認しましょう。
言語コミュニケーションに問題がある場合
言語コミュニケーションとは非言語でない、言葉によるコミュニケーションのことなので、いわゆる一般的な意味でのコミュニケーションですね。
ここでは「質問の意図を理解していない回答」や「的外れな回答」「長すぎる回答」ばかりしてしまうと大幅に減点されます。
しかし、緊張して相手の話が頭に入ってこなかったり、的外れなことを言ってしまったり、ついつい話が長くなってしまうことはありますよね。
それを防ぐためにはあらかじめよく来る質問の答えを準備することで「質問の意図を理解していない回答」や「的外れな回答」をするのを防ぐことができます。
さらに、面接練習をして論理的に「簡潔な回答」をする練習をすることも大切です。
論理的で簡潔な回答をするコツは「主張・意見」「理由」「具体例」の順に話す癖をつけてください。
例えば「〇〇市の課題は何だと思いますか?」という質問には
「私は〇〇市の課題は△△だと思います。なぜなら〇〇だからです。例えば...」という感じです。
普段から面接練習の中でこの答え方を練習していれば身につくので、意識して練習しましょう。
面接のマナーを知らない
面接のマナーを知らないと減点されることがあります。
そこまで難しくありませんが、以下のことは極力気を付けるようにしましょう。
入室・退室時のマナー
<入室の具体的なステップ>
①扉を3回ノック。
②「どうぞ」という声を聞いた後、「失礼します」と言って入室。(聞こえない時は数秒待ったら入ってOK)
③入室後、しずかに扉を閉める(片手で閉めてOK)
④面接官に軽く一礼。
⑤所定の椅子の横まで歩く(基本は椅子の左側)
⑥一礼し、受験番号と職種と名前を言い、挨拶「本日はよろしくおねがいします!」
※自治体によっては名前を言ってはいけない場合もあるので、その際は受験番号と職種だけ言いましょう 。
※挨拶では笑顔を意識しましょう。ここで面接の雰囲気が決まります 。
⑦「おかけください」と言われた後、「失礼します」と答えて座る。
<入室の具体的なステップ>
①最後の質問が終わったら席を立ち、「ありがとうございました!!」と言って一礼する。
②扉まで進む。
③面接官を向いて、「失礼しました」と言う。
④扉から出る(面接官にお尻を向けない方がいいと言う方もいますが、そこまで気にしていません)
面接中のマナー
面接中は姿勢と言葉遣いに気を付けましょう。
姿勢は非言語コミュニケーションと内容が被るので省略します。
言葉遣いは以下のことに気を付ければ大丈夫です。
①一人称は「私(わたし)」を使う。
②文末は「です」「ます」を使う。
③受験先を呼ぶ場合、地方公務員なら〇〇県庁、〇〇市役所、国家公務員なら省庁・機関名か貴庁と呼ぶ。 (ただし呼び方で減点はしません)
回答がありきたり
回答があまりにもありきたりだと減点されます。
どこかで聞いたことがあるような志望動機
どこかで聞いてことがあるような志望動機だと面接官は聞く気が起きません。
だって、1日に何十人と面接をするんです。それなのに同じような話ばかりだと誰だって飽きますよね。
僕も司会として最終面接に関わったことはありますが、1日20人見る中で同じような志望動機が7.8人いた時は、面接官は完全に流していました。
もちろんその市のいいところを志望動機で書く場合が多いので、どうしても内容が被ってしまうのは仕方がないことです。
でも、多少は被ってもいいですが、あなたにしかないエピソードを入れてください。
それすらなければ「この人もどこかのサイトや本でみたものをそのまままねしただけか」となり減点されます。
自己PRすらパクリ
その市のいいところは数が限られているときもあるので、志望動機が多少被るのは仕方がありません。
それでもありきたりすぎたり、あなたにしかないエピソードがないと評価は低くはなりますが。
それでもせめて自己PRは完全オリジナルであってほしいんです。
だって自己PRですよ?
あなた自身をPRする絶好の機会なのに、どこの誰が考えたのかもわからない自己PRを使うのは残念です。
それに最終面接の面接官をするような人はよくある面接本に目を通している場合があるので、本やサイトの丸パクリだとばれて、減点どころか落とされます。
また1日何十人も見ていると自己PRも多少被ることはありますが、エピソードなど細かい点まで被っていると本やサイトに目を通していない面接官でも「どこかからパクったな」と気づくので大幅な減点は免れません。
本音が見えない
なぜ志望動機や自己PRがオリジナルでないと減点されると思いますか?
それは志望動機や自己PRからあなたが大切にしているものやあなた自身を知りたいからです。
それなのに、どこかのコピペを使ってしまうと、そもそもあなたのことが判断できないので採点する以前の問題となり、落とされるんです。
本やサイトにのっているようなきれいで完璧なものである必要はありません。
あなたの言葉であなた自身の考えや経験を書くようにしてください。
応募先のリサーチができていない
志望動機や志望先が抱える課題を聞かれた際に応募先のリサーチができていないとばれると大幅に減点されます。
本気度が疑われる
減点される理由はあなたの本気度が疑われるためです。
もしも本当に行きたい自治体なら、ホームページやネットで少し調べるだけでなく、実際に現地に足を運んでリサーチしていてもおかしくありません。
それなのに、調べたらすぐにわかるようなことしか知らなかったら、第一志望ではないのかな?と思ってしまうんです。
例えあなたが本当に第一志望で、その自治体に行きたかったとしてもリサーチ不足では本気度が疑われてしまいます。
そのため、受験する自治体のリサーチはしっかり行うようにしましょう!
ちなみに面接官にも評価されやすいオススメのリサーチ法はこちらの記事で紹介しています。
まとめ
公務員試験の面接で不合格になる・減点されるポイントを解説しました。
・ネガティブな印象を与える
・コミュニケーション能力が低い
・面接のマナーを知らない
・回答がありきたり
・応募先のリサーチができていない
今日紹介した5つのポイントに気をつけて、しっかり対策をして合格を勝ち取ってくださいね。
応援しています!!
この記事以外でも元面接官視点での面接対策を紹介しているので、参考にして頂けると幸いです。
最後までご覧くださりありがとうございました。