こんにちは、元公務員人事のりょうたです。
当ブログをご覧くださりありがとうございます。
今回は「たった2か月で公務員試験を突破する方法」がテーマです。
公務員に興味はある方でも、
「大学受験の経験もないし、長期間の勉強に耐えられそうにない」
「公務員試験は難しいらしいから自分には無理だろうな」
と思っている方が多いと思います。
でも、そんな方でもこの記事を読めば、「なぜ」そして「どうすれば」たったの2か月で公務員試験を突破できるのか?が分かると思います。
ちなみに僕は新卒で入社した会社をてんかんが理由で5月末にクビになり、そこから公務員試験の勉強を始め、地元の市役所の筆記試験に合格しました(最終面接で落ちましたが...)
その後、公務員浪人を経て政令市を含む複数の自治体に合格し、4年間政令市で人事の仕事(採用も含む)に関わりました。
また現在は障害のある方の就労支援をしており、特に公務員試験を専門にサポートしています。
サポートした方の中にはゼロから始めて2か月ちょっとで公務員試験を突破した方がいるので、この記事の信頼性の担保になると思います。
もくじ
公務員試験の勉強時間
公務員試験を突破するために必要な勉強時間については以前記事を書いたので興味のある方はそちらを読んでください。
「公務員試験を突破するために必要な勉強時間は何時間?」
基本は最短3か月
ちなみに専門なし、つまり教養科目のみの試験の場合、だいたい500~1000時間あれば合格します。
平日は1日3時間、土日は1日6時間勉強したとすると、だいたい3か月あれば可能な時間です。
C日程なら2か月でも大丈夫
でも、この記事のタイトルは「たった2か月で公務員試験を突破する方法」なのに、3か月必要なんておかしいですよね?
でも心配いりません。
専門試験がないC日程なら2か月で大丈夫なんです。
C日程とは
地方自治体、つまり県や市町村が実施する公務員試験は多くの自治体が同じ日に実施する場合があり、それが年に3回あります。
そのうち、県庁や政令市など規模が大きい自治体の試験が集中するA日程と、多くの市役所の試験が集中するC日程が代表的です。
(B日程もあるのですが、B日程の自治体の共通点はあまりありません)
その中で、この記事がターゲットにしているのが、毎年9月中旬に筆記試験があるC日程です。
2か月でいい理由
C日程なら2か月の勉強で大丈夫な理由として
「専門試験がない」
「問題の難易度が低い」
「国や県、政令市狙いの人が受験せず、受験者のレベルがあまり高くない」
「 面接重視なので筆記試験は半数近くが合格する」
ことがあげられます。
さらに去年からC日程の試験問題の傾向が変更になり、理科や社会の問題が減って(ほぼ0になり)、数的処理と呼ばれる問題が増加しました。
そのため勉強する教科が減ったため、従来なら3か月程度必要だった勉強期間が2か月でも可能になったのです。
実際に去年僕がサポートした方は、6月末に人間関係が原因で仕事を辞めた後、バイトをしながら勉強しC日程の試験を受けて合格し、今は市役所で働かれていています。
その彼は時間がないため、大半の勉強時間(7月~9月中旬までの約2か月間)を数的処理にかけていたため、数的処理の問題数が増えたおかげで合格したと言っていました。
勉強方法
それでは去年合格者を出した勉強方法を紹介したいと思います。
優先順位をつける
まずは科目ごとに優先順位をつける、つまり勉強する科目としない(捨てる)科目を決めます。
具体的には「数的処理」が最優先で、次に「社会科学」「文章理解・資料解釈」を勉強します。
問題演習最優先
科目の次は勉強の仕方です。
よくある参考書をよんで、大事なところをマーカーでひいて...などという非効率的な勉強法では間に合いません。
基礎を身に着けたら、とにかく問題演習をこなします。
最低でも「数的処理」の問題集は3周することをオススメします。
具体的な進め方
それでは科目ごとにさらに詳しく勉強方法を解説します。
数的処理の進め方
まずは最優先科目である「数的処理」です。
「数的処理」だけで全問題(40問前後)の6割を占めるとても重要な科目です。
「数的処理」には「判断推理」と「数的推理」という分野があります。
どちらも「スー過去」と呼ばれる、公務員試験を受ける人なら誰でも知っている問題集をやりこめばOKです。
どちらも新品を買うと2000円くらいするので、リンクは張りましたが新品を買う必要はありません。
ちょっとした書き込み(僕が買ったのには、日付と〇×がついてました)や折れ・汚れ、前に使ってた人が落ちてたら縁起が悪いとかが気にならない限り、中古で十分です。
どちらの分野も1周目は
1.問題を見る
2.解説を読む
→理解出来たら次へ、わからなければ後で紹介する参考書を読む
で大丈夫です。
むしろ解き方を一から考えたり、自己流で解くとかなり時間がかかるので、解説を読んで、解き方を覚えることに徹しましょう。
そして2周目からは実際に問題を解いてみます。
その際にただ〇×をつけるのではなく、正解したけど時間がかかったり、不安だったら△、解き方は合っていたけど計算ミスで間違えた場合も△など、問題集に書き込んでいきましょう。
最後に3周目は△や×の問題を優先して解いていきます。
3周目で間違えた問題は参考書を読んで、解けるようになるまで繰り返します。
これで「数的処理」の勉強は終了です。
試験直前は問題を見て解き方が思い浮かび、その解き方があっていれば 全て解く必要はありません。
もちろんどうしても気になるなら、そして時間があるなら全て解いてもOKです。
またスー過去には問題とわかりやすい解説がついていますが、それでも心配な方は次の本の解説がとても分かりやすいので参考書としてオススメです。
この畑中敦子さんのシリーズは問題数が少なめですが、その分解説が丁寧で分かりやすいので、ゼロから勉強を始める人には最適です。
ただし、例題は簡単ですが、練習問題とかにかなり難しい問題を入れているときがあるので、この本は基礎の確認用で、あくまでもスー過去がメインです。
わからない・苦手な分野だけ、もしくは基礎の勉強のためにだけ、この本を読むという形をオススメします。
この本もリンクは張りましたが2000円と高いので、中古でOKです。
社会科学の進め方
数的処理が一通り終わったら社会科学と文章理解・資料解釈に取り掛かります。
社会科学の中には「法律・政治・経済・社会」の4分野がありますが、頻出は経済・法律(特に憲法)・社会・政治の順です。
社会科学は完全に暗記科目なので覚えたもん勝ちです。
その際にも参考書で細かい所を覚えるのではなく、実際に問題を解きながら覚えていきます。
5つの選択肢の中から正解を1つ選ぶ形式なので、解く際には正解だけでなく、不正解の選択肢のどこがダメかも確認するのがオススメです(時間に余裕があれば)
使うのは先ほどと同じ「スー過去」です。
こちらも先ほどと同様中古でいいです。
社会科学だけで2割を占めることもあるので、数的処理が終わって余裕があれば取り組みましょう。
文章理解・資料解釈の進め方
文章理解も2割近い出題数があり、資料解釈も去年までは1問しか出ませんでしたが、傾向が変わって3問程度出るようになりました。
文章理解は日本語・英語(まれに古文も)の文章を読んで「文章中で書かれていることはどれか」「文章の要旨(一番言いたいこと)はどれか」を選択肢から選ぶ問題です。
また、資料解釈は表やグラフが与えられて、そこから読み取れること(読み取れないこと)を選択肢から選ぶ問題です。
どちらも慣れが大事なので、数的処理がひと段落した後に、それぞれ1日1問程度は解いて問題に慣れるようにしましょう。
これもおなじみ「スー過去」でOKで、中古で大丈夫ですが、文章題に書き込みがあると気になる方は新品をオススメします。
ただし、解いても劇的な変化はなく、問題の形式になれるのが目的なので余裕があれば取り組む程度で十分です。
その他
今までの科目で9割はカバーできます。
自治体によって歴史や地理、数学を出すこともあるかもしれませんが、各1問程度なので、解けなくても影響ありません。
この記事で紹介した以外の科目はいさぎよく捨てましょう!
C日程では6~7割取れれば十分なので、すでに紹介したことに取り組めば十分合格点を取ることができます。
ただし、自治体によっては「作文」や「小論文」がある場合があります。
また1.2問ですが時事問題も出ます。
時事問題は問題数も少ない上に、ニュースを見たり、新聞を読むようにしておけば大丈夫ですが、「作文」「小論文」は書き方のコツがあります。
といっても最低限のルールさえ覚えれば大丈夫で、そこまで高度な内容も求められません。
特にC日程の自治体だと「小論文」よりも「作文」の出題が多く、その内容も「去年一番がんばったこと」「どんな職員になりたいか」など簡単なものが多いです。
作文・小論文についてはあらためて記事を書くので、気になったら読んでみてください。
面接対策の準備も進める
筆記試験対策は以上で終わりです。
今までに書いたとおりに取り組めばまず合格できるでしょう。
ただし、筆記試験を突破してもその後の面接も重要です。
面接対策をしないと落ちる
最近は面接重視の傾向が強まっており、特に住民と関わることの多い市役所ではその傾向が顕著です。
そのため、筆記試験を突破しても面接対策ができてないと落ちます。
まれに「面接対策しなくても合格した」という方がいますが、それはその人が受けた自治体が欲しかった人物像と、その人が偶然一致したからです。
もしくは実際はリサーチなどしていているにも関わらず、「面接対策なんていりませんでした」と言った方がかっこいいと思っているのかもしれません。
そんな偶然や見栄を真に受けてしまい、対策をすれば受かるような素直ないい人が落ちるのは残念ですし、自治体にとっても損失です。
面接対策の進め方
面接対策については詳しく解説した記事を書きますが、筆記まで時間がない人も面接対策は同時並行で進める必要があります。
なぜなら、筆記(一次)の申し込み時に、志望動機などを書いた面接シートやエントリーシートを提出する自治体が多いからです。
そのため、時間がないからと対策もせずにてきとうに書いてしまうと面接で苦労しますし、合格が遠のきます。
面接で不合格になれば筆記試験に受かっても意味がないのでもったいないです。
なので、少なくとも自己PRや志望動機、そして自治体のリサーチ(ホームページや広報誌のチェックなど)は同時並行で進めることをお勧めします。
それらの対策についても記事を書く予定ですので、参考にしてもらえると嬉しいです。
浮気をしない
最後に筆記試験、特に時間がない人の筆記試験対策で必要なのは浮気をしないことです。
浮気というのは男女関係のものではなく、いろいろな問題集に手を出すことです。
スー過去が合わなければ、他の問題集で勉強してもいいですが、サイトや本によってオススメしている問題集が異なります(基本はスー過去推しだと思いますが)
そして勉強しているとどうしても心配になって、他の問題集が気になってきてしまうことがあります。
そんな時に一つの問題集をやりきる前に、他の問題集に手を出す人はまず筆記試験で落ちます。
特にこの記事のターゲットである方は時間がないので、複数の問題集をやる余裕なんてないはずです。
なので、公務員試験対策で一番選ばれていて、僕や僕がサポートして合格した方も使っていたスー過去と心中するくらいの気持ちで取り組んでください。
必ず筆記試験は突破できます!
まとめ
・公務員試験の勉強期間は普通は短くて3か月だが、C日程なら2か月で間に合う
・優先順位をつけて勉強し、捨てる科目は捨てる
・問題演習を最優先し、参考書はわからない時だけ読む
・スー過去を繰り返し解く
・作文・小論文対策や面接対策も少しずつ進めておく
どうでしょうか?
実際やってみないとわからないと思いますが、合格するための具体的な道筋が見えて何だかできそうな気になりませんか?
たまに見かける裏技のような派手さはありませんが、世間で出回っている公務員試験関連の裏技は信用できないので、今日紹介したやり方が一番です。
このやり方に沿って勉強して、筆記試験を突破し、公務員になれることを願っています。
読んでくださりありがとうございました。