公務員試験を受ける時の服装をどうすればいいか迷ったことはありませんか?
公務員試験では試験別にオススメの服装があるんです。
僕は市役所や県庁を受けた経験、市役所の人事として試験に関わった経験があるので、その場面に合った服装を知っています。
この記事では筆記試験、面接試験、そして説明会でのオススメの服装を紹介します。
記事を読めば、服装のことを心配することなく、試験に挑むことができるようになります。
もくじ
筆記試験(一次試験)での服装
公務員試験の筆記試験では「教養」「専門」「適性検査」「作文(小論文)」などが課されます。
私服で大丈夫
筆記試験は私服でもスーツでもいい場合がほとんどです。
国家公務員の人事行政を担当している人事院も筆記試験の服装に関して
「 試験の時期を考慮して、普段着(軽装でも可)で構いません。 なお、試験会場や座席位置により寒暖の差が生じる場合がありますので、調節可能な服装をお薦めします。」
と案内しています。
もちろん国家公務員だけでなく、地方公務員も私服でかまいません。
むしろ僕は私服をオススメします。
体温調整
僕が私服で筆記試験を受けることをオススメする理由の1つが私服の方が体温調整しやすいからです。
筆記試験は数百人規模の収容人数がある部屋で実施する場合が多いため、会場や座る場所によって気温が変わることがあります。
特に冷房・暖房の風が直接あたる場所になった場合、体温調整をしないと試験に集中しづらいかもしれません。
人事院もわざわざ案内しているのは、室温に関するクレームが多いからという事情があります。
しかし、一人のためにその都度室温を変えていてはキリがないため、対応できない場合が多いです。
そんな時に私服なら気軽に上着を脱いだり、羽織ったりできるためオススメなんです。
緊張を和らげる
僕が私服で筆記試験を受けることをオススメするもう1つの理由は私服の方が緊張を和らげることができるからです。
誰でも人生を左右する試験では緊張します。
特に第一志望先の受験ではめちゃくちゃ緊張するでしょう。
そんな時に少しでもリラックスした格好でいた方が緊張を多少は和らげることができます。
また、かっちりしたスーツを着るとかしこまるというか、どうしても普段と違う雰囲気になります。
それでなくても、緊張する試験で、普段と違う格好をすれば余計に緊張して思うように問題が解けなくなるかもしれません。
せっかく長い時間勉強してきたのに本番で力が出せなかったら辛いですよね。
そのため、スーツよりはリラックスできる、私服、できれば普段着やお気に入りの服を着て試験に挑むことで、緊張を和らげることができるのです。
よくある「正しい服装」は気にしすぎ
「白系の派手じゃない服がいい」
「 Tシャツやジーンズ、短パンなどは、カジュアルすぎてその場に相応しくない 」
「革靴がいい」と書いてあるサイトや本を見かけます。
でも僕は少し暑かったので(ユニクロで売っている)Tシャツにジーンズ、靴はスニーカーを履いていきましたが、何も問題はありませんでした。
正直言って気にしすぎなんです。
僕が人事をしていた自治体では
『明らかに「露出過多」であれば注意するように、それ以外はたとえ短パンであったり、多少派手な服でも注意する必要はない』
「靴は革靴でもスニーカーでも、最悪サンダルでも構わない」との指示でした。
ちなみに、直接↑のような指示があったのではなく、僕が「注意した方がいい服装とかってありますか?」と聞いた際に、人事課の上司からいただいた返答です。
なので服装で多少派手な服装でも減点されたり、落とされることはまずありません。
もしかしたら「何あの人?」という目で見られる可能性はありますが。
ちなみに私服よりもスーツの方が気合が入っていいという人や集中できるという人はスーツで大丈夫です。
面接試験での服装
筆記試験を無事突破すれば次にあるのは面接試験です。
面接と一言で言っても、個別面接、集団面接、集団討論、プレゼン面接などいろいろあります。
しかし、どのタイプの面説でもオススメの服装は同じです。
面接試験はスーツが基本
受験要綱で「私服可」となっていない限り、面接試験はスーツで受けましょう!
僕は市役所の人事で4年間採用面接に関わってきましたが、その間面接に私服で来た人は一人もいませんでした。
面接を受ける時のスーツは、シンプルなデザインで落ち着いた色のフォーマルなスーツを選びましょう。
新卒、20代の第二新卒の人は、リクルートスーツを着て行けば問題ありません。
また社会人経験枠など30代以上の方はビジネス向けの一般的なスーツを着てくる方が多いです。
ですが、シンプルなデザインで落ち着いた色のフォーマルなスーツであればリクルートスーツでも服装が理由で減点されることはありません。
ただし、清潔感には気を使って スーツの着用マナーに気をつけましょう。
面接試験では第一印象が大切だからです。
クールビズはOK?
いくら面接はスーツじゃないといけないとしても真夏の試験にスーツは辛いと思います。
僕も7月に面接試験がある市役所を受けたことがありますが、スーツを着ていったので暑くてつらかったです。
しかも市役所の職員はクールビズなのを見て、クールビズで面接じゃだめなのか?と思ったもんです。
自治体によっては夏に面接試験を実施する場合は「クールビズ可」としている自治体もあります。
その場合はクールビズで言っても何も問題はありません。
むしろ環境省がクールビズを推奨しているぐらいですし
しかし、「クールビズ可」という案内が面接試験の要項になければ、暑いですがスーツで行きましょう。
ですが、もしかしたら記載していないだけでクールビズ可かもしれないので、持って行って、その場(トイレなど)で着替えるという手もありです。
ちなみに、県庁や役所の職員がよく着ているポロシャツやアロハシャツのようなカジュアルすぎるクールビズは面接では避けましょう。
スーツの方がいい職種もある
「筆記ではスーツでも私服でもどっちでもいい」
「面接はスーツがいい」と書きましたが、筆記も面接もどちらもスーツの方がいい職種があります。
それは「警察」「自衛官」「消防」 です。
これらの職種ではなぜだか分かりませんが、筆記試験もスーツで受験する人がほとんどです。
そのため、私服で筆記を受けると悪い意味で目立ってしまう可能性はあります。
もちろん、試験要項に「スーツ」または「私服不可」と記載がない限り、私服で受けたから不合格ということはありません。
また、筆記の試験官と面接の試験官は違うことがほとんどなので、「筆記で私服を着てたやつだな」と面接の試験官に思われることもないので、そこは安心してください。
説明会での服装
これは面接での服装ではないのですが、自治体によっては「採用志望者を対象に業務内容や仕事のやりがいなどを説明する」説明会を開催する場合があります。
民間企業の会社説明会はスーツでの参加がマナーですが、公務員の説明会では特に決まりはありません。
そのため、スーツでいけば困ることはありませんが派手すぎない服装であれば私服でも問題ありません。
あくまでも、「説明会」なので私服で参加したからと言って、本番の試験で減点されるなどの不利な扱いを受けることは一切ありません。
迷った時は?
筆記試験では私服でいいと書きましたが、それでも周りがスーツばかりだったらどうしようと心配する方がいるかもしれません。
逆にまわりが私服だらけでスーツで言って目立つかもと心配する方もいるかもしれませんね。
でも、筆記試験に関しては本当にどっちでもいいんです。
筆記試験では受験者の学力をみたいので、服装なんて関係ありません。
でも気になって仕方がない時はスーツにしましょう。
私服で行って周りがスーツばかりだと気まずいですが、まわりが私服で自分だけスーツなら目立ったとしても「あの人は社会人なのかな?」程度で済みます。
僕は筆記試験の監督官をしたことがありますが、100人近い受験生の中でスーツが数人だけという試験を見たことがあります。
その時に思うのは「普段からスーツ着てる社会人か、めっちゃ気合入ってる人か、どっちだろ?」程度です。
本当に心配している人も多いのに申し訳ないですが、筆記試験を実施する側はその程度にしか服装のことを見てません。
まとめ
上記で紹介したように公務員試験の服装は世間で言われてるほど堅苦しいものではありません。
・筆記試験は私服で受けてもスーツで受けてもいい
・私服の方が体温調節やリラックスできてオススメ
・面接試験はスーツで受ける
・「クールビズ可」と書いてあればクールビズでもOk!
・説明会での服装もどっちでもいい
・迷った時はスーツで行けば問題ない
これで公務員試験での服装の悩みは解決したと思います。
服装なんかよりも一番大事なのはリラックスしてあなたの力を出し切ることです。
心配になったらこの記事を読み返して「服装のことなんて悩まなくてもいいんだ!」と安心してください。
読んでくださりありがとうございました。