こんにちは、元公務員人事のりょうたです。
いつも当ブログをご覧くださりありがとうございます。
前回の記事では公務員の帰宅時間(残業時間)と休みについて解説しました。
今回は公務員の有給や長期休暇について書きます。
この記事を読めば公務員が
・有給をどれくらいとれるか
・有給以外に長期休暇にはどんなものがあってどれくらい休めるか
が分かります。
もくじ
公務員の有給休暇
部署とその人次第
帰宅時間と同じで、有給休暇も部署と本人次第です。
忙しい部署だと、そもそも土日すら休めませんし、暇な部署なら遠慮なく有給を消化できます。
また、優秀で仕事を片付けるのが早ければ、有給が取りやすく、仕事が溜まっていると当然ながら有給は取りにくいです。
特に業務がかなり細分化されてるので、自分の仕事が終わってれば休暇が取りやすいですし、一方で人に仕事を任せて休んだりは難しいです。
同様に有給を取った人から仕事をぶん投げられて、負担が増えることもないので、一人一人の責任は重いです。
その分、自分が不在の時に担当分野で何か問題があったらどうしようと心配になる人が多く(僕もそうでした)、そのような人は休みを取りづらい環境でした。
といっても、本当に何か問題があって担当者が不在なら他の人でどうにかできるので、責任感を感じすぎる必要もありません。
僕は気にしてしまう性格でしたが、気にせずに休む人も結構いましたし、その人たちは普段やる気がないわけではなく、休むのも権利だし、義務と言ってしっかり有給を消化していました。
なので、取りたければとれますし、それでとやかく言われることも評価が下がることもありませんので、しっかり有給を取りましょう。
平均日数
公務員の有給取得日数は、総務省が以下の図のように統計を取っています。
総務省のデータによると、地方公務員の平均有給取得日数は11.5日(12日)です。
民間よりは多いですが、国よりは少なめですね。
というか国って結構休むんですね(100%消化でないので、多いと言っていいかは微妙ですが)
ちなみに民間の平均が低めですが、これは民間( 30人以上の企業 )の平均なので、大手だと8割や9割以上の取得率なので、民間の大手だともっと休めます。
実際は?
実際に僕がいた政令市では、同じ部署でも9割以上取る人もいれば、5割程度しかとらない人もいました。
全くとらなくても病欠が有給扱いされるので、申請してなくても何割かは消化されてました。
僕は毎年10日ほど申請し、病欠や定期健診などで5.6日休んでたので15~16日有給を取ったことになってました。
国の平均よりも多いですし、文句は一切言われなかったです。
消えた有給休暇
ご存知かもしれませんが有給ってとらないと消えます。
その前にまずは、公務員の有給休暇のルールについて一応説明しますね。
本来なら、公務員は 4月に入庁した場合、1年目に15日が付与され、その翌年以降毎年1月に20日が加算されます。
しかし、40日以上貯めることはできません。
そのため
仮に有給取得の平均値である12日ずつを毎年取得していったとすると、有給の残数は、
3(1年目)+8(2年目)+8(3年目)+8(4年目)+8(5年目)+8(6年目)=43
となり、6年目で40日を超えてしまいます。
すると、超えてしまった分(3日)は消滅し、その分の手当が出ることもありません。
さらに翌年以降はもう40日溜まってますので、取得日数を増やさない限りは毎年8日分の有給が消滅してしまいます。
滅茶苦茶もったいないですよね!
そこでオススメの消化方法がありますので、紹介します。
上手な有給の使い方
有給は1時間単位で取ることができます。
ちなみに8時間で1日分として計算されます。
そのため、丸一日心配な人でも午前に来て仕事を片付けて、午後休んだり、午前はのんびり過ごして午後から出勤することもできます。
僕の部署では前日遅くなった時に次の日の朝一に出勤するのが辛い場合などに、2.3時間遅く出勤するために使うことがよくありました。
上手く使えば、通勤ラッシュの時間をさけて出勤できますし、勤務時間が短縮されたフレックスタイムみたいなものですね。
時間給をもっと広めていけば、有給の取得率は上がる気がします。
休暇の種類
正月休み
正月休みは、12月29日〜1月3日までの6日間です。
これは「行政機関の休日に関する法律」という法律で決まっていますので、有給と違って絶対に休めます。
ただし、これは全ての公務員が対象でなく「警察、自衛隊、消防」は同じ公務員でも休めません。
年末だからって、警察や消防の人員は減らせませんし、有事の事態がいつ起こるかわからないので、自衛隊も一気に休むことはできません。
そのため、 「警察、自衛隊、消防」 は交代で休むらしいのですが、やはり家族持ちの方が優先して休めるみたいです。
夏季休暇
夏季休暇は、7〜9月のうち、好きなところで5日間取得出来ます。
ただし、職員が一気に消えると役所として機能できなくなるのでみんなずらしてとります。
さらに、家族持ちの方が優先してお盆に休みをとれるという暗黙のルールもありました。
夏季休暇はなぜか休みを取りやすい、むしろ休めと言われます。
僕はお盆休みも小中高の休みも終わって人が少なくなった、 9月半ばに休みをとって ましたが、人が少ないのでどこにいっても快適ですので、公務員の方にはオススメです。
普段忙しい僕のいた部署でも夏季休暇は取れるように上司がやりくりしてくれてたので、夏季休暇取得率はほぼ100%だったと思います。
育休・産休
育休や産休について専用の記事を書く予定ですので、簡単に説明します。
公務員の場合、育休は最長で3年取れますが、手当が出るのは1年間です。
産休は 産前8週、産後8週が取得できます。
民間よりも長いのが公務員の産休の特徴です。
育休・産休は公務員なら非正規の期間職員でも取得できるのも特徴ですね。
その他の休暇
その他の休暇についても軽く触れますね。
看護休暇(子供の)、結婚休暇、忌引き休暇、介護休暇、傷病休暇、ボランティア休暇という休暇もあります
子供の看護休暇については、子供が風邪を引いたから休む方は多かったですが、基本有給を充てる人が多かったです。
結婚休暇や忌引き休暇は結婚式やお葬式などで申請すれば使えますが、これも余りまくった有給を充てる方が多いのが実情です。
介護休暇で休む方はあまり聞いたことがなく、これも有給で対応する方が多いです。
ほとんどの休暇は有給休暇を代わりに充てることが多いですが、有給を充てないのは傷病休暇です。
特に公務員は激務であったり、クレームやパワハラで精神的にきついことが多いので、うつ病の方が多いです。
僕がいた部署では、僕がその例でしたし、他の部署でも1似人はいたイメージがあり、傷病休暇が最も利用される休暇だと思います。
まとめ
・公務員の有給は地方で平均11日、国で14日
・有給の取りやすさは部署と本人の能力や性格次第
・有給は1時間単位で取ることができる
・夏休みは時期をずらして7~9月に5日間、正月休みは12月29日〜1月3日までの6日間とれる
・育休は最長で3年(手当が出るのは1年)、産休は 産前8週、産後8週が取得可能
・他にもいろいろ休暇はあるけど、ほとんどが有給を充てることが多い
以上です。
読んでくださりありがとうございました。