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公務員の人事異動の裏側を元人事が解説

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公務員の人事異動の仕組みを知りたい
人事異動は誰がどうやって決めているのか気になる

と言う方にオススメの記事です。

 

現役の公務員はもちろん、公務員を目指す方なら公務員の人事異動の仕組みが気になりますよね?

 

そこでこの記事では

・公務員の人事異動は誰が、どうやって決めているのか

を解説します。

 

この記事の筆者は政令市に約10年間勤務し、そのうち2年間は市職員の人事異動に関わった経験があるためこの記事の信頼性の担保になるかと思います。

 

もくじ

人事異動は誰が決めている?

 

公務員の人事異動は人事課(職員課)の職員が決めています。

(同じ公務員でも教員だけは教育委員会が行いますが、この記事では触れません)

 

教員以外の地方公務員の場合は上の役職から順に決まっていき役職が上の職員が自分よりも下の職員の役職の異動を決めます

 

具体的に説明するとと以下のようになります。

〇特別職(知事・副知事)が部長・局長(一般職のトップ)の人事異動を決める

〇部長・局長が総括課長や課長の人事異動を決める

〇人事課長が課長以下の職員の人事異動を決める

 

(注)政令市でも局長職がない市や、逆に政令市でないのに局長職がある市があるなど紛らわしいので、県庁における役職を例に解説しています。

総括部長って何?って思った方や公務員の役職を知りたい方はコチラの記事がオススメ

 

 

もちろん自治体によっては人事課長が総括課長の人事を決める場合もあり、例外を細かく見ていくとキリがないですが上記のように決まるのが大半です。

 

ちなみに「人事課長が課長以下の職員の人事を決める」とありますが、当然課長1人では決めきれません。

 

そのため、係長や係員(民間で言う平社員)の人事は係長や係員が決めたものを許可する(決裁する)形をとります。

しかし職員1人1人の異動なんて見る余裕がないので実際は係員の人事は同じ係員が決めるのが実情。

 

人事異動担当の職員一人一人が担当部署を持っており、自分が担当している部署の職員の人事を決めることになります。

 

ただし、決めると言っても人事異動担当の職員も自分が担当している部署の職員のことを詳しく知っているわけではないので、前例踏襲で決めるだけです。

(これを民間に例えると平社員の人事を同じ平社員が決めていることになり、これは公務員と民間の大きな違いかなと思います)

 

公務員の人事異動の決め方

 

公務員の人事の決め方は大きく以下の3種類に分けられます。

・指名(引き抜き)

・固定ルート

・トレード

 

それでは1つずつ説明しますね。

 

指名(引き抜き)

 

まず1つ目が他の部署の優秀な職員を指名して引き抜くパターン。

 

これは部長や課長級の職員が、他の部署で優秀だと評判な職員を指名して引き抜く形式ですが、かなり稀です。

 

課長なら隣の課の職員の評判や仕事ぶりを知っている場合もありますが、部長レベルになると一職員、しかも他の部署の職員の能力なんて気に掛ける余裕はありません。

 

ただし、個人的なコネがある場合や飲みや自治体のイベント等で知り合って気に入られた場合など限られたケースですが、引き抜きが行われる時もあります。

 

ちなみに同じ課内での異動(例えば人事課の研究係から同じ人事課の福利厚生係など)は実は課長や係長からの指名だったという話は部や課をまたぐ異動に比べると多いです。

 

固定ルート

 

公務員の異動の大半はこの固定ルートです。

 

固定ルートとはA部⇒B部⇒C部という固定された順番に部署を異動していくパターンです。

この場合、誰かがA部からB部に移った分、B部からC部へと連動して異動が行われます。

 

ただA部の職員が必ずB部に行くわけではなく、A部⇒D部⇒E部というルートもあったりしますが基本的には数パターンしかありません。

そのため、一度A部に配属になったら次はB部かD部のどっちかかなと想像できるんです。

(もちろん例外もあります)

 

出世コースの異動

 

実は出世コースの職員も同じで出世コース専用の異動ルートがあります。

 

この場合、途中までは通常のルートで異動していても一度出世コースの部署に配属されれば、あとは出世コース専用の異動ルートに沿って異動が行われます。

例えば

A部⇒B部⇒X部(出世コース突入)⇒Y部⇒Z部

のような感じですね。

 

この出世コースに入るきっかけは部課長級職員からの引き抜き所属長からの推薦がほとんどです。

人並みに仕事をしていただけなのに、ある日突然出世コース入り!みたいなことはまず起こりません。

普段の仕事ぶりが人並み以上だったり、イベントや飲みで部課長に気に入られて...というパターンが大半。

 

ですが逆に考えると普通に仕事をしていれば決まったコースで異動して、年とともに出世もできるのは公務員の魅力です。.

 

トレード

 

決まったルートでの異動の次に多いのが、部署間での人員のトレード

 

〇部のAさんと△部のBさんを交換して、AさんはBさんがしていた仕事を、BさんはAさんがしていた仕事を引き継がせます。

 

この場合、年齢・職歴・役職がほとんど同じ職員を交換するため、人が変わっただけでほとんど変化がなく、本人にとっても周囲の職員にとっても楽で平和な異動です。

 

以上が部(局)のような大枠での人事異動の決め方です。

部(局)のような大枠が決まれば、次はどこの課のどの係に配属するかを決めるのですが、これこそ

 

 

問題を起こした場合、災害などで災害関連の部署に急遽人手が必要になった場合を除き以上のように決まったコースで異動が行われます

 

公務員の仕事の基本は前例踏襲なので、人事異動も当然前例踏襲で行われます。

そのため、一般の職員でも会ったこともない職員を作業的に異動させることが可能なんです。

また、前例と異なる異動を組んだら「前例と違う異動を行う必要性」を説明しないといけないのでめんどくさいから今まで通りでいこう!という側面もあります。

 

 

まとめ

 

・公務員の人事異動は上の役職から順に決まっていき、役職が上の職員が自分よりも下の職員の役職の異動を決める

・人事(部局レベル)の決め方には主に「指名(引き抜き)」「決まった順番に部署を異動」「トレード」の3つがあるが基本は前例踏襲

・課や係レベルの決め方も前例踏襲

 

以上が公務員の人事異動の裏側というか実情です。

 

基本どの自治体もほとんど同じはずですが、自治体によっては決め方が違う場合もあるのでご了承ください。

 

それでは最後までご覧くださりありがとうございました。

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