こんにちは、元公務員人事のりょうたです。
当ブログをご覧くださりありがとうございます。
今回は、公務員試験を突破するために必要な勉強時間がテーマです。
以前公務員試験の科目を紹介しましたが、公務員試験の科目数は非常に多く、「1日あたり、もしくはトータルで何時間勉強すればいいのか?」「いつから勉強を始めればいいのか?」不安に思う方も多いと思います。
そこで本記事では公務員試験を突破するために必要な勉強時間と、何に時間をかけるべきかも解説しようと思います。
この記事を読めばどれくらいの時間が必要で、その時間をどう使えば公務員試験に合格して公務員になれるか分かるようになっています。
ちなみに、僕は新卒時は民間しか考えていなかったため、民間企業を退職後0から公務員試験の勉強を始めて、人口増加率1位の人気政令市に合格したので、記事の信頼性の担保になるのではと思います。
もくじ
公務員試験の勉強時間
一概に公務員試験の勉強時間といっても受ける職種によって必要な時間は大きく変わります。
特に専門科目があるかないかで必要な時間は数百時間以上変わってくるため、それぞれ解説します。
専門あり
専門科目が必要な公務員試験は国、県庁、政令市などです。
これらに合格するにはだいたい1000~1500時間(1日3.4時間の勉強で約1年)の勉強時間が必要と言われています。
多くの公務員試験関連の本でも同じことが言われてますし、たとえ予備知識が0でもこれだけの勉強時間を確保できれば合格は可能でしょう。
専門なし
次に専門科目が必要ない場合です。
大半の市役所や警察・消防も専門試験は必要なく、教養試験のみの勉強で大丈夫です。
この場合、専門試験がある場合に比べて圧倒的に短い勉強時間で合格することが可能です。
こちらはだいたい500~1000時間あれば十分と言われています。
しかし、専門なし、つまり教養のみの場合、センター試験時の能力が高い人は有利になる場合が多いので、人によってはさらに短い時間でも合格が可能です。
筆者の勉強時間
地元の市役所(専門なし)
僕は新卒で入った民間企業をてんかんが理由でクビになりました。
その後、公務員試験の勉強を始めたのですが、すでに6月になっていました。
そのため、国や県、政令市などを受けることはできず(受けても落ちたと思いますが)、9月中旬に筆記試験がある地元の市役所を目標にして勉強を始めました。
民間をクビになったといっても生活費を稼ぐために、平日はアルバイトをしていたので、勉強できたのは平日の夜と土日だけでした。
平日は1日3時間、土日はばらつきはありますが5~8時間ほど勉強したので、合計で500時間ほどです。
その約500時間の勉強時間で筆記試験と小論文を突破することができました。しかし、最終面接で不合格になり、公務員浪人をすることになりました。
政令市(専門あり)
12月ごろに市役所の試験が終わり、公務員浪人決定した後、多くの自治体を受けた方が合格する確率も上がると思い、専門試験の勉強も始めました。
教養試験の勉強は基礎はできていましたが、やらないとすぐに忘れるので問題演習は続けました。
普段の勉強時間はバイトを続けていたため依然と変わらず、平日は3時間、土日は5~8時間ほどでした。
しかし、勉強期間が長かったため合計で1200~1300時間はやったと思います。
その結果、人口増加率が1位で県庁よりも人気が高い政令市に合格することができました。
さらに、複数の市役所も受験しましたが、どの自治体も筆記試験は全て合格しました。
大卒は有利?
よく公務員試験は大卒の方が有利という意見を聞きます。
公務員試験では学歴は評価されませんが、大卒の方が有利な点もあります。
センター試験
まず、大卒が有利な理由として、大卒はセンター試験を経験している点があります。
特に専門なし(教養のみ)の試験では一昨年まではセンター試験レベルの理科や社会の問題が出題されており、センター試験の勉強をしたことがある人は有利でした。
去年から市役所の出題傾向は変わり、理科や社会の問題が減りましたが、問題の2~3割を占める文章表現の問題はセンター国語やセンター英語に似ているので、やはりセンター試験経験者は有利なことには変わりありません。
ただし、有利と言っても勉強時間が少なくて済むだけなので、センター試験の勉強を全くしたことがなくても問題はありません。
私立の方が有利
一部の民間企業、特に超大手は難関国立大出身者が多く、母校の学生を贔屓目に見る場合があるという話を聞いたことがあります。
しかし、公務員試験では学歴は一切とはないので、その心配はありません。
むしろ、国立よりも私立、特に偏差値が高いわけではない私立には公務員試験対策に力を入れている場合が増えています。
そのため、国立よりも私立の方が公務員を目指すという点では有利な場合が多いです。
もちろん大卒でなくても、しっかり勉強すれば公務員試験を突破できるので、心配する必要はありません。
何に時間をかけるのか?
では500時間、1000時間という膨大な時間勉強すれば公務員試験に必ず受かるかといえばそうではありません。
いくら長時間勉強しても、やり方が間違っていては合格できません。
重要なのは「何時間勉強したか」ではなく「何を、どう勉強したか」です。
結論を言うと、専門科目の有無に関わらず問題集をひたすら繰り返し解けば合格します。
基礎を理解するためにテキストや参考書を読むことはもちろん大切ですが、それだけでは合格できません。
僕は主要科目である「数的処理」の問題集は5回、「憲法・民法・経済・行政」の問題集は4回繰り返しました。
その他の科目は1.2回しか解きませんでしたが、上記の5科目はとにかく繰り返しやりこみました。
数的処理以外の科目は正解の選択肢を選べるだけでなく、他の4つの選択肢のどこか違うか説明できるレベルにしています。
僕は1年目は完全独学で挑み、2年目(公務員浪人時)は面接対策と分からないところを聞くために予備校に通っていましたが、ほぼ全ての時間を問題演習に費やしました。
僕だけでなく、多くの公務員試験対策の本やサイトでも問題演習の重要性に触れています。
それだけ問題演習は重要ですし、逆にいえばそれさえすれば受かります。
僕の勉強方法
では、僕が市役所に500時間、政令市に約1200時間の勉強で合格した際の勉強方法を紹介します。
①参考書を読んだり、例題を解いて基礎を身に着ける
②翌日(の朝)に、前日の勉強内容を軽く見直す(5分程度でOK)
③とにかく問題集を解く
④分からないところがあれば、参考書に戻り確認する
が基本で④は必要な時だけでいいので、①~③をひたすら繰り返しました。
勉強時間の作り方
500時間や1000時間なんて、忙しくて作れないという方は多いと思います。
でも工夫次第でいくらでも時間は作れます。
隙間時間
予定と予定の間のちょっとした時間は誰にでもありますよね。
首相のように数分レベルで予定が決まっていれば別ですが、そんな人はまずいないと思います。
そのちょっとした時間を有効に使うか、ボーっとしているかで大きく変わります。
僕はちょっとした移動の時間、電車やバスの待ち時間などの数分間に時事関連のニュースや暗記科目の参考書を読むようにしていました。
隙間時間も積み重なればけっこうな時間になりますよ。
早起き
時間がない人には朝いつもより早起きして勉強することを一番オススメします。
特に朝一は脳が疲れていないので、効率よく勉強ができます。
いつもより1時間早起きして勉強する習慣をつければ、3か月で90時間の勉強時間が確保できるんです。
通信教育
公務員予備校に通おうと思っている方で、通学に時間がかかる人は通信教育やオンライン授業がある予備校をオススメします。
予備校での勉強はプロが教えてくれるので、独学より効率がいいかもしれませんが、通学に長時間かかっていたら逆効果です。
通学時間を暗記科目の勉強にあててもいいですが、暗記科目はまとまった時間でやるよりも短時間で集中した方が効果が大きいので、もったいないです。
何よりも繰り返しになりますが公務員試験の勉強で最も大切なのは問題集を解くことなので、まとまった時間は問題集を解くのに使えるようにしましょう。
公務員浪人
どうしても時間が作れないという人は公務員浪人という選択肢があります。
僕も公務員浪人しましたし、公務員試験は難関なので公務員浪人をしている人は多いです。
でも、ダメだったらまた浪人すればいいやという軽い気持ちをもっていると中だるみすることがあるので気をつけてください。僕も中だるみした時期があったので大変でした。
また、公務員浪人をすれば時間は確保できますが、年齢を重ねれば重ねるほどに面接でのハードルが高くなることだけは気をつけてください。
面接対策も必須
今まで紹介した勉強時間に面接対策の時間は含まれてはいません。
しかし、近年面接重視の傾向が強くなっているので、面接対策をしていないと筆記は受かっても最終的な合格を勝ち取ることはできません。
そのため、普段から少しずつでいいので、受験自治体のサイトや広報誌を見て情報を集めるように心がけておきましょう。
面接対策については、今後深堀した記事を書くので、ぜひそちらを読んでみてください。
まとめ
・国家公務員.地方上級.政令市を受ける場合は約1000~1500時間の勉強時間が1つの目安で、0から勉強を始めても合格可能
・大半の市役所、警察、消防などの専門なし(教養のみ)の場合、500~1000時間が目安
・時間はあくまでも目安で大切なのは問題集を繰り返しやりこむこと
・専門の有無に関わらず「数的処理」を最優先、専門ありなら「憲法・民法・経済・行政」も問題集をやりこむと合格が近づく
・近年は面接重視の傾向があるため、面接対策も同時並行で進めるのがベスト
以上です。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後は早期退職&てんかん持ち&理系で院卒という面接で不利な条件を持った僕でも面接を突破したテクニックを公開していく予定なので、そちらも読んでくださるとうれしいです。