・公務員試験の面接で「落ちたらどうする?」って聞かれたけど、なんて答えればいいかわからない
・なんでこんな質問をするか知りたい
・どう答えればいいか教えてほしい
という方にオススメの記事です。
公務員試験の面接では「落ちたらどうする?」という質問は頻出です。
ただ、どう答えればいいか分からなかったり、そもそも「自分の勝手じゃん」と言いたくなる質問ですよね。
でも限られた面接の時間内で聞くからには面接官なりの聞く意図があります。
そこでこの記事では
・なぜ「落ちたらどうする?」という質問をするのか
・どう答えればいいのか、具体的な答え方
を解説します。
筆者は政令市に約10年勤め、そのうち4年間面接官の経験があるので、この記事の信頼性の担保になるかと思います。
もくじ
落ちたらどうする?と聞く面接官の意図
まずはなぜ面接官が「落ちたらどうする?」という質問をするのか解説します。
正直なところ、面接官にとって受験者が自治体の試験に落ちた後にどうなろうが興味はありません。
また、「落とすと決めたから興味本位で聞いてくるのか?」と思う方もいるかもしれませんが、それも違います。
それでも、限られた時間の中でこの質問を多くの面接官がするのは、当然ながらいくつか目的があるんです。
公務員試験を受ける方の中には「公務員は民間より楽そうだからなんとなく受けた」という人も一定数いて、中には「民間企業は大変そうなのでまた公務員を受けます」と(正直に)答える人がたまにですがいます。
そんな「公務員は楽そうだから受けた」という甘い考えを持っている人を見抜くのが目的の1つ。
それと同時に、実際の動機が「民間より楽そう」でもいいのですが、それを面接官に言ってしまう「常識のない人、空気の読めない人」を落とすというのも大きな目的の1つ。
公務員になれば当然ですがルールに従わなければなりませんし、それが自分の考えに沿わない時があります。
また住民からの理不尽なクレームや上司からの理不尽な命令だってないわけではありません。
そんな時は自分の気持ちや考えを殺して対応しなくてはいけないんですし、それができないとクレームに繋がったり、職場の雰囲気が悪くなることに繋がります。
それを防ぐためにも、いわゆる空気を読めない人を落とす必要があるんです。
他にも「もしも落ちたらどうする」という質問を面接中にされると「このままだと不合格になるのか」とか「なんで今そんなことを聞くんだろう」とか不安になりますよね。
ちょっと圧迫面接に近いですが、あえて意地悪な答えにくい質問をして、それに対してどう返してくるのか「頭の回転の速さや想定外のことにもしっかり対応できるのかを見たい」というのも目的の1つ。
そしてある程度年齢を重ねた人(20代後半や特に28、29歳など年齢制限ギリギリの人)に対してこの質問をする場合は、将来のことをちゃんと考えることはできているのか、少し大げさな言い方をするとリスク管理能力を見たいのも目的の1つです。
ちなみにこのリスク管理能力は新卒にも言えることで、これから社会に出る人なら最低限将来のことを考えていないと困るというのがあります。
そのため「特に考えていません」と答えてしまうと、面接官は採用した後のことが心配になってしまい、印象は悪くなるんです。
自治体や面接官によって同じ質問でも目的が違うことがありますが、上記の4つの目的は共通しているかと思います。
・「公務員は楽そうだから受けた」という甘い考えを持っている人を見抜く
・「常識のない人、空気の読めない人」を落とす
・頭の回転の速さや想定外のことにもしっかり対応できるのかを見たい
・リスク管理能力を見たい
どう答えればいい?具体的な答え方
自分の考えさえ伝わればOK
とはいえ、20代後半だったり、年齢制限ギリギリの方でもしっかりと自分の考えを持って答えることができれば問題ありません。
先ほどの「特に考えていません」という回答でも
「〇〇市(県)で働きたいという思いが強いため、他で働くことは特に考えておりません」
ならだいぶ印象が変わりますよね。
このように自分なりの理由さえ述べてしまえば何と答えても大丈夫です。
(注)ただし、「公務員は楽そうだからまた受けます」のように理由はあっても、公務員を甘く見ていることが伝わるような回答はNG。
それでは次に実際にどう答えればいいかいくつかの具体例を紹介します。
具体的な答え方
一番王道なのが「来年も受けます」ですね。
これに関しては「どうしても〇〇で働きたい」という理由は言わなくても通じるので、言ってもいわなくてもどちらでも大丈夫。
また、ある程度の年齢の方なら、
「今の仕事を続けながら...」
「アルバイトを続けながら...」
「家族にも相談して応援してもらっているので...」
などを「来年も受けます!」の前に付けると、しっかり考えているなという印象を与えることができるのでオススメ。
次に「来年は受けない」場合。
この場合は、なぜ受けないのか理由を伝えることが必須です。
でも
「経済的な理由で働かなくてはいけないので、もしも〇〇とご縁がなければ他で働きます」
のような理由なら仕方ないと面接官も思います。
面接官だって一人一人が様々な事情を持っていることくらい理解してくれます。
また、『とりあえず「来年も受けます!」と言っておけばいいのに、正直に話してくれるんだな』と面接官に思わせることができるため、この質問以前に話したことの信ぴょう性が増したり、正直で信頼できる人物と評価される可能性もあり。
しかし、「来年も受けます!」に比べると本気度を疑われても仕方がないので、やはり一番無難なのは「来年も受けます!」とはっきり言うことです。
その際には、すでに紹介した 「今の仕事を続けながら」 のような言葉を前に付けてから言うとより説得力が増すので忘れないようにしましょう。
まとめ
・面接官が「落ちたらどうする?」と聞くのは「甘い考えを持っている人を見抜く」「頭の回転の速さや想定外のことにもしっかり対応できるのかを見たい」「リスク管理能力を見たい」という目的があるため。
・自分なりの理由さえ述べてしまえば何と答えても大丈夫だが、「来年も受けます!」が一番面接官受けがよく無難。
どうでしょうか?面接官は意地悪で聞いていたり、落とすと決めたから聞いたわけではないとわかるだけでもだいぶ気が楽になったかと思います。
繰り返しになりますが、面接は約20~30分程度しかなく、そんな限られた時間の中でする質問は何かしらの意図があるものが大半です(雑談ですらもリラックスさせることが目的です)
そんな面接官の意図が分かれば、面接に対するハードルが下がり合格に近づくかと思います。
このブログでは元面接官視点で面接官が評価するESや自己PRの書き方などを紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
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それでは最後までご覧くださりありがとうございました。