公務員試験の面接の逆質問って何を聞けばいいの?
聞いた方がいいことや聞いたらダメなことを知りたい
なんで逆質問なんてするの?
という疑問に答えます。
公務員試験の面接だけでなく、就活の面接でも「最後に何か聞きたいことはありますか?」という逆質問をされて困ったことありませんか?
僕はあります。
質問に答える練習はしていたのに、こっちから聞く準備をしていなかったため、「特にありません」としか答えることができませんでした。
逆質問は面接の最後にあるおまけ程度に思っている方は多いと思いますが(僕も実際そう思っていました)実は違います。
逆質問で評価を上げる場合もあれば、大幅に下げて不合格になる場合もあるんです。
そこでこの記事では、意外に難しい逆質問で
・聞いた方がいいこと
・聞いてはいけないこと
・そもそもなぜ逆質問をするのか
を解説します。
この記事を読めば面接で逆質問をされても、面接官が欲しい理想的な答えを言うことができるようになります。
ちなみに、僕は政令市(政令指定都市)で4年間の面接官経験があり、この記事の信頼性の担保になるかと思います。
もくじ
逆質問の具体例
まずはどんな質問が逆質問なのか、その質問で何を聞きたいかを解説します。
逆質問と聞いて思い浮かぶのはこんな質問ですよね?
最後に何か気になること、聞きたいことはありますか?
聞かれたことを答えるだけの面接練習しかしてない方は、急に聞かれると慌てるかもしれません。
逆質問の目的
でも、慌てさせるのが目的ではないんです。
それでは、なぜ逆質問をすると思いますか?
それは受験者が入庁後、「イメージと違うから」という理由で退職・休職するのを防ぐためです。
公務員に限りませんが、仕事は実際に働いてみないと分からないことは多くあります。
その中で想像とあまりにもかけ離れていると退職する人もいます(公務員では休職する方が多いですが)
内定辞退なら、繰り上げ合格や臨時職員を採用して対応可能です。
しかし正式に採用してから辞められると、その人の分欠員が生まれてしまい、業務に支障をきたします。
そうなると、退職した方には早期退職というダメージが残るだけでなく、現場の職員の業務が増えてしまいますよね。
それだけでなく、新人がすぐ辞めてしまうと残った職員の、職場の雰囲気も少し悪くなってしまいます。
そんなデメリットしかない事態を防ぐために逆質問をするんです。
それでは次に逆質問で言うと印象がいいことを解説します。
逆質問で聞いた方がいいこと
逆質問では、聞くことによって多少加点される質問があります。
それは、「自治体の取り組みにおいて自分の能力・スキルを活かすことができるか?」という質問です。
例えば、人口減少や空き家が問題となっている自治体がその対策として、日本家屋(空き家)を改装して、そこに外国人が移住するのを応援しているとします。
その自治体の面接で「〇〇市の外国人が空き家を改装した住居に移住する取り組みにおいて、私が大学時代に培った英語の能力を活かす機会はあるでしょうか?」と聞くとします。
この質問だけで、
・その自治体が現在抱えている課題
・その課題を解決するための施策
を調べていること
さらに「職員となった際に自分のスキル・能力を活かせる」ということまで、アピールすることができるんです。
もちろん、これらのことをすでにアピールしていれば被ってしまうので言う必要はないです。
ただし、興味のある仕事や自分のスキルを活かせそうな仕事が複数あり、面接で聞かれなかったのなら、最後のタイミングでアピールしましょう。
自治体の課題や施策を調べ、自分の能力をどの仕事で活かすことができるかまで調べているため、確実に加点されます。
また、この際のネタ集めは自治体のホームページや広報誌でできますが、一番オススメしている方法があります。
詳しくはコチラ ⇒公務員面接で高得点をとる裏技
それをした上で、面接でもアピールできれば大幅に加点されることは間違いありません。
逆質問で聞かない方がいいこと
逆に逆質問では聞かない方がいいこともあります。
それは「待遇に関わること」です。
具体的には
・給料はいくらもらえるのか?
・ちゃんと休めるのか?
・残業はあるのか?
・土日出勤はあるのか?土日に出れば振替休日はもらえるか?
など
まず給料の話は初任給や年齢別のモデルケースを自治体が発表しており、調べれば分かることなので聞かない方がいいです。
休日や残業については、「労働者の権利なので知っておいてもいいことなのでは?」と思う方もいますよね?
でも海外はともかく、日本ではあまりよしとされません。
また、面接官は経験として労働者の権利ばかり主張する人は職場の和を乱すことが多いのを知っています。
また、信じられないかもしれませんが、その手の方は親御さんがクレームをよこす場合もありました。
僕の自治体では一般の職員が台風などの災害時に避難所を開設・運営するのですが、土日に台風が来た場合でも休まずに対応します。
(おそらくどこの自治体も同じ感じ)
しかし、ある新人職員が避難所の開設・運営で家に帰ることができなかったせいか、彼の母親が「台風で外は危険な上に日曜日なのになぜ息子は仕事に出ているの?」「公務員は土日は休みのはずでしょ!」というクレームの電話をかけてきたケースがありました。
部署が違う僕のところまでその話は回ってきましたし、その新人(半年足らずで休職)の同期によると、「公務員なのに休みがない」という愚痴ばかりこぼしてる奴だったそうです。
その手の人は、まず親の対応がめんどくさい上に愚痴ばかりで職場の雰囲気を悪くします。
そんな人がたまにいるため、待遇にこだわる人を面接官は嫌う傾向があります。
逆質問で挽回できる?
面接自体が上手くいかずに、逆質問で何とか挽回しようとする方が一定数います。
その手の方は、「訊きたいことはないか?」と聞いてるのに、勝手に自己PRを始めてしまうんです。
もしも、「最後にどうしても伝えたいこと、言い残したことはないか?」という質問なら問題ありません。
しかし「何か聞いて欲しい」と面接官が思っているのに、何も聞かずに自己PRをしても何の加点にもならないどころか、むしろ減点されます。
逆質問で合否は変わるの?
面接で明らかに合格ラインに達してない方で、説明したような逆質問をしても「不合格から一転合格!」となる場合は稀です。
面接自体がやや合格ラインに達しておらず、その上で説明したような面接官の心に響く逆質問をすれば逆転合格になることもあります。
しかし、面接で明らかなリサーチ不足やストレス耐性に難ありと判断された場合は、挽回(逆転合格)は見込めません。
他にも不合格になる方に共通した特徴があります。詳しくはコチラ
⇒公務員試験の面接で落ちる理由とは?不合格になる原因TOP5
⇒これをやると面接で落ちる! 不合格の原因解説します【公務員試験の面接対策】
逆質問のせいで落ちることはある
一方で逆質問のせいで、それまで合格ラインに立っていたのに逆転不合格になる場合はあります。
特に上記のしてはいけない質問をした場合は危険です。
それまで好評価でも「最後に素がでた」と判断されて不合格になる可能性があります。
それを防ぐためには、上記のした方がいい逆質問をするか、むしろ何も聞かないというのもありです。
「特にありません」は大丈夫?
特に思いつかなかった場合、何も聞かないで大丈夫です。
ただし、思いつかなかったとしても、「一応何かないかな〜」と考える素ぶりをしましょう(具体的には1.2秒の間を作ります)
その上で特にありませんといえばOK。
面接官としては「来てほしいな」と思う人には何か聞いて欲しいと思うんです。
なぜなら、聞いてくれるのは「興味がある、やる気があるから」と考えるから。
しかし、特に思いつかずに変なことを聞いて減点されるくらいなら、何も聞かない方がマシなんです。
まとめ 逆質問にもそなえておきましょう!
・逆質問の目的は「退職・休職するのを防ぐため」
・逆質問では「その自治体が現在抱えている課題と解決策に対して、自分のスキル・能力を活かす機会はあるか?」を聞くと高評価
・待遇に関わることは聞かない方がいい
・逆質問の評価次第で当落選上から合格に評価を上げることができる
・逆質問で聞かない方がいいことを聞くと、不合格になるリスクが大きい
・特になければ「ありません」で問題ない
以上、逆質問について解説しました。
この記事で紹介した方法で逆質問に対応できるはずです。
また記事内で紹介した 「面接で高得点を取る裏技」は、逆質問に限らず公務員試験の面接で高評価をもらえる方法なので、ぜひ試してみてください。
それでは、最後までご覧くださりありがとうございました。