「自己PRは面接で聞かれるから用意しないといけない」
「でも、評価される自己PRってどうすれば作れるの?」
と悩んでる方は多いと思います。
今回は政令市で面接官の経験があり、合格者(不合格者も)の自己PRを見てきた経験を活かして
評価される自己PRの作り方を解説します。
この記事を読めば
・評価されない自己PRの特徴
・自己PRを作る際の注意転
・自己PRの作り方
が分かります。
もくじ
そんな自己PRじゃダメ
評価されない自己PR
この記事でも書きましたが、自己PRでは 「派手な経験」 をアピールしたり
「様々なこと」や「責任感」という具体的なイメージをしづらい言葉を使う人が多いです。
しかし、それではどんなにいい「志望動機」や「やりたいこと」を用意してても
そんな自己PRを言った時点で落とされます。
詳しくは下の記事をご覧ください。
自己PRは派手じゃなくていい
その言葉じゃ伝わらない!面接で注意すべき言葉
自己PRの悪い例と評価が悪い理由、合格点を取れる例(なぜ評価されるのかも)をのせてるので参考になるはずです。
上の2記事でも書いていますが
証拠(エピソード)がないアピールは評価対象にならないので気を付けてくださいね。
もちろん、 深堀されてもボロが出ない限り、 その証拠のエピソードは嘘でもかまいません。
自己PRで気をつけること
自己PRには具体例が必要だと分かったと思います。
でも、作る際に気をつけないといけないことが、まだ3つあります。
その3つに気をつけないと、質の悪い、評価されにくい自己PRになる可能性があるので紹介します。
「〇〇を学んだ」はダメ
具体例を入れた自己PRでも、締め方によって評価が大きく変わります。
特に「この経験を通じて、○○することの大切さを学びました」というタイプの自己PRが本当に多いですが評価は悪いです。
厳しい言い方をすると、採用面接は学んだことを報告する、小学生の学習発表会ではありません。
例えエピソード自体がよくても、「~を学んだ」で終われば、100点満点で50点いかないと思ってください。
なぜなら、どんなにいいことを学んでも実践できなければ意味がないからです。
例えば、自己PRで英語を勉強した経験を話すとします。
英語は公務員・民間を問わずできて困ることはないので、評価しやすいです。
でも、最後が「英語を学びました」だと一気に評価が下がります。
「学んだ」だけでは、
「それをいつも出来るのか?」「仕事で発揮できるのか」わからないので
「採用したい!」という気になりません。
しかし、「英語を学んだことを活かし、留学生と積極的に英語で会話をするよう心がけました」と変えただけで
この人を採用すれば
学んだことを自分から活かしてくれるし、成長の見込みがある
窓口での外国人にも対応してくれる
と高評価に変わるんです。
例え、具体例は全く同じであってもです。
その具体例でいいのか?
自己PRでは「〇〇力」のように、自分の強みをアピールしますよね。
そして、「証拠として具体例を話す」というのはもう説明しました。
この時に、アピールしたいことと具体例があっているのか気をつけないといけません。
「私の強みは責任感があること」と言っておきながら、具体例が「それ責任感というよりも、〇〇な能力だよね?」と言いたくなる自己PRを言う方がいます。
ここまでひどい人はいませんが、例えば
私は責任感がある。
バイト先は様々な年齢の人がいたため、初めは話しかけるのに戸惑った。
しかし、誰にでも自分から挨拶をして、頼みごとをした際は、頼んだ時とその日の終わりに2回感謝の気持ちを伝えて、良好な関係を気づくよう心がけた....
こんな感じです....
ん?と言いたくなりますよね(笑)
アピールしたいことと具体例が合ってないと、論理的にものごとを考えるのが苦手な人と判断されます。
「コミュニケーション力」はやめた方がいい
基本、あなたの強みや仕事で発揮できる得意なことなら、何をアピールしてもいいです。
ただし、「コミュニケーション力」はオススメしません。
「コミュニケーション力」といえば、(量産型)自己PRの定番なので、意外に思うかもしれません。
でも、コミュニケーション力をわざわざアピールしなくても、そこは面接の場です。
20~30分もやり取りをしていれば、相手にコミュニケーション力があるかどうか程度なら面接官にも分かります。
特に、自己PRでわざわざ「コミュニケーション力」をアピールされると、面接官は相手が本当にコミュニケーション力があるのかに注目して質問します。
するとほとんどの人が「この人、本当はコミュ力低いじゃん?」と思えてしまう結果になることが珍しくないんです。
自分でハードル上げて自滅するだけなので、オススメしません。
また、面接を通してどうせわかることなのに、わざわざ「コミュニケーション力」を選ぶのはもったいないですよね。
面接はたった20~30分しかないので、他の仕事で活かせそうな強みをアピールした方がお得なんです。
具体例のレベルをチェック
自己PRを本格的に作る前に自己PRの骨組みになる具体例が自分のレベルに合っているかチェックする必要があります。
具体例を思いついたら、次のことを満たしているかチェックしましょう!
エピソードは安っぽくないか
自分の年齢や職歴に応じたエピソードか
この2つは大切な項目です。
エピソードの安っぽさ
自己PRは1回の面接で普通は1回しか言いません。
しかも、面接の最初に聞くことが多く、見た目以外の第一印象を左右する一番大事な質問です。
なのに、「それ中学生・高校生でもできるよね?」というような自己PRが飛んでくると、面接官はがっくりします。
なので、別に人よりも優れてる必要はありませんが、あなたの中では自信をもって言えることをいいましょう。
職歴・年齢に応じたエピソード
公務員を受ける方は、新卒だけでなく、既卒や社会人経験のある方が多いです。
そんな方が、新卒と同じように自己PRでサークルや大学での話をすると
「この人大学出てから何も成長してないの?」と思います。
成長が止まった人を、自分の部下になるかもしれないのに採用したくないので、一気に評価が下がります。
なので、バイトの経験などが全くないなら仕方ないですが
既卒や社会人の方は、職場(バイト先でもOK)で社会人として身に着け、発揮できる能力を選びましょう!
自己PRの作り方
自己PRの具体的な作り方を説明していきます。
このやり方で作った自己PRは長くなるかもしれませんが、面接官が聞いてくる要素は全て網羅しています。
最初に、完成形を作っておけば、あとは時間や文字数に応じて削っていけばいいので、後々楽になります。
10つの質問に答えていけば完成しますので、1つずつ見ていきましょう。
何をPRするか?(1)
まずここからスタートです。
自己PRで自分は何をアピールしたいのかを決めます。
それによって、具体例を考えますが、思いつかなければ先に具体例から決めてもいいです。
ただし、アピールする内容は自治体が欲しがっている人物像に近づけるのがベストです。
どんな自己PRがより高い評価を受けるかは「自己PRは1つじゃダメ?自治体に合った自己PRを作ろう」の記事で紹介しています。
「自己PRは1つではダメ? 自治体に合わせたアピールをしよう」(すぐに記事書きます)
課題や目標は何か?(2)
具体例の中で、「どんな課題に直面したか」「どんな目標を設定したか」は大切です。
この課題や目標をクリアするために、何をどう取り組んだかが決まるからです。
自分から取り組んだのか?(3)
浮かび上がった課題や目標を克服・達成するために何かに取り組んだことを話しますが
できれば「自分から取り組んだ」と言った方がいいです。
「人に言われて、役割だから」取り組んだのでは、言われたことをただこなすだけの人と評価されます。
それよりも、(実際はどうだったか関係なく)課題や目標に対して自分から取り組んだことをアピールすることで
わざわざ言わなくても「向上心がある」「自主性がある」と面接官が勝手に評価してくれます。
どんな役割だったか(4)
課題や目標を達成するにあたり、どんな役割を担ったのかも言えるようにしましょう。
この際も「押し付けられた・指示された」からでなく
課題や目標の解決・達成のために「〇〇すべきと思ったから」△△という役割に立候補した!
とする方がいいです。
ただし、明らかにキャパオーバーな役割を担うと盛ってると思われるので、「がんばれば、やれるよね?」くらいの役割がベストです。
解決策は誰が考えた?(5)
これは自分一人でなくてもいいです。
むしろ自分一人で出した解決策よりも
メンバーで話し合って出した策の方が困難に直面した際に周囲と協力して解決策を導き出せる⇒協調性のある人物
と評価されるので
話し合って解決策を決めましたとしたするのをオススメします。
取り組んだ結果どうなったか?(6)
成功しても・失敗してもどっちでも大丈夫です。
面接官にとって何も関係ない話ですし、正直結果よりもその過程を重視しているからです、
上手くいかなかったときどうしたか?(7)
最終的に上手くいったとしても、その途中で絶対に1つはうまくいかなかったことが起きます。
正直なところ、上手くいかない時にどんな行動をとれるかで
その人の能力が分かると言っても過言じゃないくらい大事なところです。
何を達成したり、乗り越えることができたか?(8)
最終的に最初の目標を達成できなかったとしても、その過程で起こった問題や課題を1つは乗り越えているはずですよね。
それを用意しておくことで、結果に関係なく何かを「達成した・困難を乗り越えた」とアピールできます。
その経験から何を学んだか?(9)
正直、一番面接官が重視していると言っても過言ではないです。
どんなに素晴らしい成功をしても、「なぜ成功したか」分からなければ、次も成功するとは限りません。
むしろ、その成功もまぐれではないのかと思ってしまします。
一方で、目を見張るような成果を出せていなくても、「なぜそうなったのか」「次どうすればいいのか」を理解していれば、今後の成長が見込めます。
今回紹介する10の過程の中で、一番気合をいれて作ってほしい場所です。
学んだことを公務員になったらどう活かすのか?(10)
ここは、「何を学んだか」をしっかり作っていれば簡単に終わります。
そのまま、「今回学んだ〇〇を活かして、△△という仕事にどのように取り組むか」を書けば完了です。
具体的にやりたい仕事に活かせるのに、こしたことはありませんが、面接ではわざわざ「〇〇(やりたい仕事)に活かしたい」という必要はないです。
気になれば面接官は聞きますし、どっちにしろやりたい仕事の質問もするので、無駄になりかねません。
構成を確認する(仕上げ)
最後に、10の過程で作ったものを繋げて、一つの文章にします。
「自分の強みは何か」(結論)
↓
その強みをアピールできるエピソード(2)~(8)
↓
何を学んだか(9)
↓
公務員になったらどう活かすか(10)
最初は長くても大丈夫です。
長くなったものを、応募する自治体の面接シートの文字数に合わせて、削ります。
また「自己PRを〇分でしてください」という質問では、基本1分・2分・3分程度で話すことが多いです。
そこで、実際に話してみてちょうどいい文字数に調節しておくことも重要です。
まず作ってみよう!
記事の内容をまとめます。
・証拠(エピソード)がないアピールは評価対象にならない
・「〇〇を学んだ」「コミュニケーション力」は使わない方がいい
・自分の年齢・職歴に応じたエピソードを使う
・10段階の作り方に応じれば、あなただけの自己PRを簡単に作れる!
自己PRは面接官の印象はもちろん、面接の結果すらも大きく左右する大切なものです。
市販の本やサイトにあるものをパクっても、面接官にはバレて落とされかねないので、あなただけの自己PRを作って勝負しましょう!
読んだだけではわからないこともあるかもしれないので、とりあえず作ってみてください!
その上でわからないことがあれば、ブログやTwitterにリプやDMをくださると対応できると思います
(時期によってはお時間をいただく場合がありますが無料です(笑))
読んでくださりありがとうございました!