こんにちは、元政令市人事のりょうたです。
当ブログをご覧くださりありがとうございます。
公務員の中でも特に地方自治体を目指している方には
受験自治体は地元じゃないとダメなのか?不利なのか?
と心配に思う方もけっこういるんじゃないでしょうか。
今日はそれについて僕の意見を書いていくので
この記事を読めば
・地元の方が有利なのか
・地元が有利だとおもわれがちな理由
がわかるようになっています。
もくじ
地元の方が有利と言われる理由
県庁でも市区町村役所でも
地元じゃないと絶対にダメ!
ということはありません。
その自治体に合った
その自治体が欲しい人材を採用します。
実際に僕は地元とは何の関係もない自治体に合格しています。
しかし地元の方が有利であることは否定しません。
それにはいくつか理由がありますので
1つずつ見ていきましょう。
本気度
公務員試験は日程さえかぶっていなければ
どこを受けても、そして何か所うけても大丈夫です。
そのため、本命は地元だけど
その他の自治体は本命の面接の練習として
受ける人も少なくありません。
僕も自己PRに対する面接官の反応を見るために
何か所か本命以外の自治体を受け
とても勉強になりました。
そんな人が多いことは
面接官ももちろん理解しています。
しかし、面接の中で「今日は練習できました」
なんていう人はまずいません。
とても失礼ですし、練習で受けた自治体だって
本命がダメだった時のすべり止めにもなるためです。
また、これは自治体側の事情になりますが
自治体の試験では基本的には
退職等で出た欠員を補うだけの
必要な人数しか採用しません。
そのため、余分に何人か合格させることもなく
もしものために何人か補欠合格者
(合格者が辞退した際に代わりに繰り上げで合格になる人)
は出しますが、あまりにも辞退する人が多いと欠員が出て困るのです。
欠員が出たからと言って
多額の税金を使った試験を
やり直すわけにはいきませんからね。
なので、面接官は本当に来てくれそうな人
本気度が高そうな人を選びたいのです。
そこで分かりやすい基準となるのは
「地元かどうか」なのです。
「地元だし、合格したら来てくれるだろう」
実はそんな短絡的な発想が面接官にはあります。
いい感じの志望動機はいくらでも捏造できますが
地元で過ごした数十年の思い出は
捏造ができないですし
愛着につながる可能性は高いです。
そのため、地元かどうかは相手の本気度を見る
一つの基準になるので、地元の方が有利になります。
災害対応
最近、日本各地で災害が増えてますよね。
この災害に最前線で対応するのは
なにも自衛隊や消防
医療関係者だけではありません。
自治体の事務職員だって
避難所を開設したり
災害対応に最前線であたります。
災害時は初動対応が重要ですが
公共交通機関が麻痺したり
道路が崩壊・混雑したりして
遠方に住んでいる人はすぐに災害対応の拠点となる
市役所などに集まることは難しくなります。
そのため、地元でない人
つまりは自治体内に住んでいない人は
災害時にすぐに来てくれるかわからない人
と思われがちです。
実際どこに住むかはわかりませんが
特に地元ではない自治体を受ける場合は
そう思われるリスクがあります。
住んで初めてわかることがある
その自治体に住んでみて
初めて分かる課題やいいところがあるんです。
また生まれてからずっと住んでいれば
その自治体の変化やその過程で生じた様々な問題に
当事者として接しているので
情報として知っている人とは理解度が違いますよね。
特に地方自治体は
住んでみないとわからない問題やいいところが多くあり
その問題の解決や、いいところを利用した地域のPRが重視されます。
そのため実際に
何年何十年も住んでいるという「実績」は
簡単には得ることのできないものとして評価される場合があります。
地元じゃないと、、、と考える人が多い理由
地元の方が一応、というよりけっこう有利な理由が
分かったと思います。
そして実際に地元じゃないと不利だと言う人は
とても多いです。
むしろ面接の経験者(特に落ちた人)に多くいるんです。
そんな地元の自治体の受験じゃないと不利
と考える面接の経験者には理由があると思います。
例えば僕が受けた自治体では
面接試験の最初に経歴を確認されました。
そこで地元の人間でないとわかると
面接の中で
「なぜ地元じゃないうちを受けるのか」
「ここでないといけない理由は」
などつっこまれました。
答えを用意していたので
納得させることができましたが
しっかり準備できてないと
十分な回答をできないと思います。
そしてうまく答えることができなかった人が
その理由を「自分は地元出身じゃないから厳しい質問が来たんだ」
と捉えて、「やっぱり地元じゃないと不利なんだ」
と考えるようになるのではないかと思います。
厳しい言い方をすれば、ただの準備不足なんですけどね。
地元以外を受けるために必要なこと
次に地元以外の自治体を受ける際に
やっておくべきこと
必要なことがいくつかありますので
最後にそれを説明します。
そこでないといけない理由を考える
「地元でないのになぜうちを選んだの」
は絶対に聞かれる質問です。
その際に有効な返しが
「〇市でとりくんでいる△という取り組みに興味がある」です。
特にその取り組みにその市が力を入れていたり
先進的・独創的な取り組みであるほど
この返しは有効です。
興味を抱いた原因をしっかり答えることができれば
「ならうちを選んだのもわかるな」となります。
また、↑の回答は被ることが多いのも事実です。
そこで、興味をもった理由をあなたの実体験と
絡めるのがオススメです。
「大学、サークル、以前勤めた会社などでの
□という経験があるため
御市の△という取り組みに興味を持った」
と答えることができれば
それはあなたしかもっていない
その自治体への強い思いになります。
そんな実体験がない人はいまからするか
バレない程度にそれっぽい回答を作り出しましょう。
実際に行ってみる
「地元が有利な理由」の中でも紹介しましたが
住んでみないとわからないことがあります。
自治体のホームページなどで
その自治体の抱える問題点などは
知ることができますが
自分の足で歩いて
自分の目で見て初めてわかることもあるんです。
高齢者が観光ボランティアなどで活躍してて元気だなーとか
大通りは整備されてるけど
少し外れた場所にいくとぜんぜん整備が進んでいないんだなーとか
そんな実際に見て回った経験をもとに
あなたが思うその市の課題・魅力を
提案することができれば
面接官にいい印象を与えることができます。
地元の人間には当たり前に思えていたことが
外から来たあなたには新鮮に思えたというケースが多いので。
そのことを伝えることができれば
「よそ者」のあなたにだからできる提案
が生まれるかもしれないです。
住み続ける覚悟をする
これは受ける際
というよりも受かった後のことになるのですが
面接時に「合格したら〇〇市に住んでくれますか?」
と聞かれたら、その気が1%もなくても
「もちろんそのつもりです!」と答えますよね。
しかし、実際に合格したあと
「君はいつこっちに引っ越してくるの?」
と聞かれる場合があります。
別に引っ越す必要はありませんが
人口流出で困っている自治体
特に規模が小さい自治体は引っ越してくるように
強く求められる恐れがあります。
いつまでも流し続けてもいいですが
最終的にはその自治体に引っ越して
ずっと住み続けることになるかもしれないので
「絶対にここには住みたくないな」
と思える自治体は受けない方がいいです。
地元なら楽勝なのか
地元の方が多少は有利だけど
対策次第でどうにでもなることを説明しました。
つまりは、地元なら多少有利になっても
簡単に受かるわけではありません。
僕が退職後に受けた自治体の面接で
ずっとその自治体に住んでいて
その自治体の中の学校に通い
就職したことがわかると司会の方が
「生粋の〇〇(地元)っ子なんですね!」
と言ってくださり、いい雰囲気で面接が始まりました。
「ずっと地元にいる=地元に愛着がある」
と好意的に捉えてもらうことができるのです。
でも落ちたんですけどね。
はい、、、落ちるんです。
でも、しっかり準備をして挑んだ次の年には
受かっています(辞退しましたが)
この記事でなんだかんだ言っても地元の方が有利じゃん!
って思う方は多いと思いますが
それはあくまでも同じレベルの人がいたら
地元出身や住んでいた(いる)人が有利になるかもってレベルで
結局は準備と能力の問題が大きいです。
まとめ
この記事で一番言いたかったのは
今更どうしようもできない
「地元かどうか」なんて心配はしなくていいので
しっかり勉強して、面接の対策をすれば
どこであろうと基本的には受かる!ということです。
なので、具体的にどう勉強して
どんな面接対策を立てればいいかは
今後の記事にまとめるので
ぜひそれを参考にして合格をつかみとってください。
読んでくださりありがとうございました。